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YouTubeを作るためにリブワークに入社。「LibWork ch」の仕掛け人が語る、動画制作の舞台裏とYouTubeでめざす夢。

update:2022.04.30

深見裕作/2019年入社/マーケティング課 動画班

YouTube時代の到来を予測

最近、企業の新たな広報手段として増えてきた、YouTubeの公式チャンネル。リブワークはこの分野においても先端を走ってきた。リブワークがYouTubeに、「LibWork ch(リブワークチャンネル)」を開設したのは、2020年1月のこと。以来、毎週のように更新し続けてきた動画はすでに170本以上。なかには視聴回数が30万回を超えた動画もあり、チャンネル登録者は2022年春現在で4万人に達しようとしている。そんな人気チャンネルを0から立ち上げてきたのが、動画班の深見裕作だ。住宅を作るためではなく、YouTubeチャンネルを作るために転職してきた、動画制作のプロである。

出身は、鹿児島県。熊本大学工学部を卒業し、ネットワークエンジニアを経て、31歳のときに、YouTubeの動画を手がける制作会社に転職した。当時はまだ、YouTubeのことを知らない人も多かった時代。先駆者だった深見たちのもとには、今では有名なユーチューバーが「動画の作り方を教えてほしい」と訪ねてきたこともあったという。

だが、「ブルーオーシャンだった市場は、一気にレッドオーシャンに変わった」と深見は振り返る。YouTubeがメジャーになるにつれ、動画数は爆発的に増加。競争が激しさを増す一方で、クライアントである企業側と意見がぶつかるケースも目立つようになった。大きな原因は、企業と視聴者の間にある、ニーズのズレ。「企業が一方的にYouTubeで何かを見せたいと思っていても、それは単なる企業のエゴ。視聴者が見たいと思っているのはそれじゃないのに、どうやって登録者数をのばせというのか?」。そんなジレンマとともに、外部業者という立場の限界を感じた深見は、しだいに「企業の中で、動画を作れないか?」と考えるようになった。

そんなときに、転職イベントで声をかけてくれたのが、リブワークだった。「瀬口社長と話してみて、驚きました。YouTubeなんか片手間でやったらいいという会社が多い中で、瀬口社長は『本腰を入れてやってほしい』と言ってくれたんです。『YouTubeはこれから、テレビに代わる存在になりうる。だからYouTubeを使って会社のブランディングをしたいんだ』と。YouTubeの本質を理解されていると感心しましたし、ぜひ僕がその一翼を担いたいと思いました」と、リブワークへの入社を決めた思いを振り返る。

アクシデントも活かす

かくして、他の住宅会社にはないであろう「動画班」という部署が発足。深見はその第1号社員として企画作りにとりかかる一方で、社長には、「半年間は効果はないと思っていてください」と伝えていたという。「でも、僕なりにプランはありました」。

まずは最初の数回で、会社や展示場などの基本情報を紹介。視聴者が「行ってみたい」と思うためのベースを作っておき、そのうえで「フック」を仕掛けた。「何だろう?」という興味関心を引くための企画だ。最初にトライしたのは、住宅の性能を自分たちで試してみるという企画。いろいろな断熱材を駐車場で本当に燃やしてみたこともあった。面白そうな企画を考え、動画を作り、アップしては反応を確かめる。その繰り返しの中からやがて、1つのヒット企画が育っていった。それが現在も人気の「見学会シリーズ」。実際の新築住宅をYouTube上で見学するという企画である。

この企画から登場したのが、人事部の神永、松永という2人の案内人だった。「住宅を紹介するだけでなく、エンタメ性をつけたかったんです。それで2人に、『1回出てみてくれない?』と提案したんですよ」。と同時にこの企画で深見は、「本人たちの持ち味を活かす」ということにもこだわった。2人の天然キャラを活かすため、台本も書かないし、あえてリハーサルもしない。「最低限のポイントだけ頭に入れてもらって、あとは本番。当然、アクシデントもいろいろ起きますよ。得意げに紹介していた物干しポールがスポッと抜けてしまったりね(笑)。でも、そういうアクシデントも活かすことで、ライブ感と彼女たちらしさが出るんです。YouTubeの視聴者って、結局、人を見てるんですよね」。

この企画のヒットにより、視聴回数と登録者数はグングン増加。住宅の撮影を快く受け入れてくれるお客様も増えた。なかでも深見がいちばんうれしかったのは、撮影中に目の前で神永がサインを求められたことだったという。「2人にファンがついたら面白いと思って始めたんですけど、本当にそうなったんだなぁと(笑)。1つの目標が実現した瞬間でしたね」。生まれて初めてサインを求められ、戸惑う神永の様子を、深見は感慨深く眺めていたそうだ。

ちゃんと視聴者に寄り添う番組を

深見が試行錯誤を繰り返している間、瀬口社長が口を出すことは一切なかった。「それは本当にありがたかった。僕はフツーの企業がやるようなことはしたくないんです。ちゃんと視聴者に寄り添える番組を作りたい。その姿勢を、YouTubeを通して見せていきたい」。

苦労はむしろ、社内での調整にあった。YouTubeの動画を作るためには、業務時間中にさまざまな社員に協力してもらう必要がある。だが初めての試み。しかもみんな忙しい。当初は、「YouTube?」「何のために協力するの?」といった声も多く、そうした反応が返ってくるたびに深見は、「会社のファンを作りたいんです!」と説得を続けたという。

追いかけているのは目先の数字じゃない

すると、成果は具体的な形となって現れ始めた。YouTubeを見た視聴者から、「自分もリブワークで家を建てたい」「うちのまちにも早く進出してほしい」という声が、数多く寄せられるようになったのだ。そうした声に後押しされて、2021年には初めて千葉県に進出。しかも展示場ができる前に、1棟目の住宅が完成していたのは、あきらかにYouTube効果だった。

だが深見はあえて、「それが目的ではない」と断言する。「もちろん、そうした成果はうれしいです。でも、僕は目先の結果を追いかけているんじゃない。日本で住宅を建てたいなと思ったときに、全国の皆さんが真っ先にリブワークを思い浮かべてくれるようになること。そこが目標であり、YouTubeはそのための足がかりだと思っています」。

次のステップは、登録者数10万人。企業チャンネルとしてはほぼ前例のない高い目標にむかって、深見は今日も、視聴者に寄り添う企画を練り続けている。